母方の祖母が倒れた。
トイレで倒れて、頭を打って救急車で運ばれた。
倒れた原因は貧血だったらしいが、その貧血の原因が”ガン”だった。
最近になった知ったがステージ4。
怖くて、それがどれぐらい進んだものなのか、回復の見込みはどれほどあるのか見れていない。
メンタルがヘラヘラな私には詳しいことが伏せられていて、気がついたら祖母は人工肛門の手術を受けることになっていた。
人工肛門、
聞いたことはあるが、こんなに身近な人がなるとは思わなかった。
どういうものかもわからなくて、実際に祖母の身体をみてショックを受けた。
祖母本人はあっけらかんとしていたのが以外だった。
長く生きてると、やはり多少のことでは動じなくなるのだろうか。
現在、元気にしている祖母だがやはり入院当初はぼんやりしていて生気が薄かったように思う。
顔や腕も黒ずんでいて、目に隈もできていた。
人工肛門にする手術をする、しないで主治医も方針を決めかねていて、母も叔父(母の兄)も少しイライラしていたし、祖母も不安がっていた。
(詳しくはわからないが、祖母の症例が日本では少ないものだったらしくどうすべきか医師も迷っていたらしい)
入院生活はボケのはじまりになるかもしれない
そんな祖母が、入院してからしばらくして少しボケたような言動をするようになった。
同じことを何度も繰り返したり、通帳のお金を息子(私にとって叔父にあたる人)が使いこんだんじゃないか、確認してくれと母に何度も迫ったり、怒りっぽくなったり。
入院生活というものは、基本的に単調なものになる。
白いカーテンに仕切られた狭い空間で一日中過ごすことになるのだ。
日付がわからなくなる、だいぶ前にあったことをまるで昨日起きたことのように話す。
人間の脳がボケてしまうのも仕方ない空間だと思う。
体調が悪いとずっと寝たきりで何をするにも看護師さんの手伝いが必要になる。
なかなか治療方針が決まらず不安やストレスで祖母も弱っていったのだろう。
入院生活をしている祖母にたまにお見舞いにいく人間がボケ防止として何ができるのかと考えた末、思いついた。
ボケ防止対策として思いついてやったこと
- カレンダー病室に置くこと。
- 日記を書いてもらうこと
この2つだ。
(頭の体操になりそうなクロスワードやパズルなども思いついたがいろいろな理由で祖母に却下された)
カレンダーぐらいはじめから置いといてやれよという批判されるかもしれないが、祖母の入院の手続きやら書類やらをやっていたのは叔父(母の兄)にあたる人やその家族がしている。
カレンダーぐらいおいてあると思っていたし、いつまで続くかかわからない入院生活(転院や病棟変更もある)にいたずらにものを増やすのはどうかと迷っていたのだ。
カレンダーはカレンダーじゃなくてもいい
カレンダーはインターネットで無料配布されているのをプリントアウトして使わせて頂いた。
これなら持ち運びも楽だし、いらなくなったらすぐに捨てられる。
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2018(2019)年 シンプル カレンダー 無料ダウンロード・印刷|ハッピーカレンダー
日記はその日あったこと、思ったことの備忘録にしてもらえば少しは記憶の混乱も収まると思って、だ。
日記帳を選んだ基準
- できるだけシンプルなデザイン
- 一日に書くスペースが小さいこと
- 普通のノートではなく、日記帳であること
シンプルなデザインを選んだ理由
シンプルなものにしたは単純にどういうものが好みかわからなかったから。
書くスペースが小さい理由
祖母はもともと日記を書かない人間だったので、ノート1ページ分の日記を書くことは難しいと思ったので一日数行書くものにした。
日記帳にしたこと
普通のノートでも日記を書くことはできる。
しかし、日記を書きなれない人にとって、毎日何月何日何曜日、と日付の欄を書くことはめんどうなことだろう。
だからはじめから 月 日 曜日 天気() という書かれていたほうが日記を書くハードルが低くなるのでは、と思ったのだ。
結果、購入した日記帳はこちら
書いてもらおうと思ったこと
(これは強要したのでは祖母に「何を書けばいいのかわからない」と言われたので参考にしてほしいと私が伝えたこと)
- 箇条書きでいい。
- おいしいと思った食事。
- 見舞客のこと。
- 体調のこと。
- 面白かったテレビ番組。
- 入院生活で起きたささいのなこと。
- などなど自分で好きなことを書いていい。
ただし絶対に日付は自分で調べて、自分で書くこと。
そうすることで今日が何日で誰か来たのか、何が起こったのか書くことで記憶の整理にもなるのでは、と素人考えだが思いついたからだ。
今では抗癌剤治療や放射線治療がはじまり、祖母の容態は安定している。
一時期ボケたと思っていたのもうそかのようにしっかりものの私が知っている祖母に戻ってきてくれてうれしく思う。